HACCPは食材の入荷から商品加工工程、そして出荷もしくは料理の店内提供に至る全ての工程で衛生管理を徹底することをシステム化した取り組みの総称です。主に営業を目的にしてお客さんに提供する料理や加工品などを対象にしているのですが、営業ではない学校給食においてもHACCPの考え方を取り入れることが求められています。学校給食の衛生管理は1996年に制定が行われて、2009年には学校給食衛生管理基準が改定されて、これに従い実施された結果給食が原因となる食中毒は著しく減少したといいます。しかし、これは減少しただけで毎年数件の食中毒の発生があるなど、求職の衛生管理の充実が求められていました。
食中毒による健康被害防止を図るためには、国際基準になるHACCPを取り入れた新しい衛生管理が必須である、これに伴い2021年6月から全ての食品事業者は食品衛生法によるHACCPの導入が求められたわけですが、これは学校給食においても例外はありません。学校の給食は小学校や中学校などの教育機関で提供される食事、少子化といわれている現代でも学校には数百名以上の生徒がいるわけですから食中毒が起きれば重大な危機にもなりかねません。なお、HACCPと聞くと何だか難しいなどのイメージを持つ人も多いかと思われますが、これは従来から行っている衛生管理をより理論的に整理すること、食品に潜んでいる危惧要因を明確にして重要な衛生管理工程で危惧要因となるものを除去もしくは低減化させる仕組みを持ちます。